メニュー

その26 新年 医学史オタクのご挨拶

[2025.01.05]

明けましておめでとうございます。皆様は新年いかがお過ごしでしょうか。

私は久しぶりに元日勤務でした。インフルエンザを中心に感染外来で多忙な一日を過ごしました。病棟では新型コロナの発生もあり、まだまだ落ち着かない日々が続きそうです。さて、久しぶりに医学史オタクのブログにお付き合いください。1月からNHKの大河ドラマ「べらぼう」が始まります。江戸時代に出版業で活躍した  蔦屋重三郎が主人公です。吉原ゆかりの草紙の刊行が描かれるようですが、私が  注目しているのはもう一人の出版業界の大物、里見浩太朗さん演ずる須原屋市兵衛です。日本の医学に大きな影響を与えた「解体新書」を出版したのが須原屋なのです。安田顕さんが演ずる平賀源内も解体新書の図版を描く絵師を紹介するなど大きな影響を持っているのです。江戸の様々な文化が見られそうで楽しみです。ドラマ鑑賞の雑学としてどうぞ。

そしてもう一つお勧めの映画を一つ。私の好きな吉村昭さんの小説「雪の花」が  ついに映画化されました。こちらも江戸末期のお話です。当時多くの人命を奪った天然痘の予防に種痘を広めた福井藩の町医者、笠原良策の感動の物語です。新型  コロナワクチンでも接種開始当初は多くの恐怖心や疑惑を持たれたことがありました。天然痘撲滅に貢献した種痘でも広めるのは苦難の連続でした。逆境の中、信念を貫く医師を松坂桃李さん、その妻を芳根京子さんが演じます。1月24日ロードショーです。ぜひご覧ください。

新年早々からメディアの宣伝ばかりとなりましたが、今年が皆様にとってよい1年でありますように。

 

図左:「解体新書」東京国立博物館デジタルライブラリーより 資料番号QB-4555

図右: 新潮文庫「雪の花」昭和63年初版 私の愛読書です 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME