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その18 師走の湖のかいつぶり

[2020.12.27]

 今年もあと一週間を切りました。新型コロナ感染症は収束どころか全国的に感染者が増え年末年始の医療体制が危ぶまれる状態となってしまいました。この1年、私たちはこれまでにない社会の変化を経験しました。人が集まって仕事や食事をし語り合うといった普通のことがどんなに貴重なことか知りました。好きなところへ出かけられない不自由さも知りました。普通でもあわただしく感じる年末にさらにストレスを感じる年になりました。

 健康とストレス発散もかねて週末は近くの湖岸を歩くことにしています。先日、湖岸で句碑を目にしました。古文の苦手な私には読めなかったので隣の解説を見たところ、元禄3年(1690年)松尾芭蕉の句とわかりました。「かくれけり師走の湖のかいつぶり」静かな自然とあわただしい人間世界を対照的にとらえているのだそうです。確かに水鳥たちはコロナなどどこ吹く風といつもと同じように浮かんだり潜ったりしています。気持ちに余裕のない今こそ自然に助けられるのかも知れません。皆様、健康に気をつけてよい新年をお迎えください。

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