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その9 献血してきました

[2019.07.14]


カール・ラントシュタイナー               

 今年は梅雨入りが遅くてすっきりしない日が続いていますね。今日は一年ぶりに献血に行ってきました。最近は誕生日の月に献血することにしています。年齢的にまだ役に立つのかわかりませんが男性は69歳まで対象になるそうです。今日は会場にO型の血液が不足と幟が立っていました。ちょうどよかった!400ml献血というと怖く感じられる方もあるかもしれませんが、何事もなく終了しジュースとティッシュをもらって帰りました。

  さて、無理やり医学の歴史にお誘いです。今では外傷や手術などで欠かせない輸血療法ですが、血液型の知識がない時代には輸血による拒絶反応で多くの悲劇が生まれました。動物の血液を人に輸血したという話もあります。血液に現在知られているA、B、O、AB、Rhなどの型があることを発見したのはウィーン大学で病理を研究していたカール・ラントシュタイナーです(はじめはA、B、Cの三つの型を区別して発表しています)。この研究により拒絶反応を防いだ輸血が可能となったのです。血液型の研究で彼は1930年のノーベル賞を受賞しています。そして私も最近知ったのですが、ポリオ(急性灰白髄炎)がウイルスによる疾患であることを発見したのもラントシュタイナーの業績だそうです。研究者の幅広い探求心に頭が下がります。

 貴重な研究により可能となった医療が一人でも多くの命を救えるように祈ります。人工血液なども研究が進んでいますがまだまだ献血は欠かせません。皆様のご協力をお願いします。

 

参考: 二宮陸雄 著 「新編 医学史探訪」 医歯薬出版株式会社

写真: ノーベル財団HPより https://www.nobelprize.org/

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