皆様、2026年もよろしくお願い申しあげます。
皆様、2026年もよろしくお願い申しあげます。
職業柄、悲しい思いをされる方々と接することが多く、新年でもお祝いの言葉は言えないな、と毎年感じております。
さて昨年は、自分にとってはその立場、および周囲の環境が大きく動いた年でありました。その中で幾つか拾い上げて記録してみたいと思います。
自治医大生の実習体験
8月には、我が母校、自治医科大学(ご存じない方はこの際是非 https://www.jichi.ac.jp/ お知りおきください)の4年生および1年生の二人が、夏季休暇中の出身地実習として1泊2日の日程で実習に来てくれました。
当院・当地での実習デザインを畑田医師にお任せしたのですが、医療の現場の実態および風物を見てもらう目的の一コマとして、畑田医師が北川に経鼻上部消化管内視鏡を実施するのがいい、と相談しました。
かくして私が体を張って(?)被験者となりました。写真撮影は学生さんです。
経鼻内視鏡体験レポート
まずは、液体の消泡剤を飲みます(まあまあ、まずいです)。
3年ぶりの大一番(個人的な感想です)を前に、目が泳いでますね。
近年は前処置で、消化管の動きを止める薬の筋肉注射はしません。鼻の通りをよくする点鼻、続いて局所麻酔薬(苦いです。苦いついでにコーヒーフレーバーとかにならんかな)の注入です。
実際挿入するカメラと同径のチューブに局所麻酔薬を塗り数分留置します。
横になっていざ挿入。なすがままの境地。
写真はもっとも辛い声門の横を通過する段階です。
湧き出る唾液はすべて口角から外に流し、嚥下運動をしないことがポイントです。抜きの動作の際には、学生さんに替わって胃カメラ操作を学んでもらいました。まあ、受けてる方は胃が膨らむので腸管が刺激され、オナラをとてもしたくなりますが…耐えてます。
かくして検査完遂し、今回も異常はありませんでした。(自分を褒めてあげたい…個人的な感想です)
畑田医師、安全な検査実施と学生さん指導の両立をありがとう!
本当は終わってから誤嚥防止のために1時間は飲み食い禁止なんですが、大きな声では言えませんが自己責任で、日頃登山でよくお世話になるヴィダーインゼリーを飲み、カロリーメイト2本も追加で食べて復活し、午前中の再診外来に向かいました。鎮静下(静脈麻酔)内視鏡ではこのように早くは復活できないので、個人的には従来の方式が好きです。
経口 vs 経鼻:胃カメラ検査の選び方
経口の胃カメラ(普通の胃カメラ)では喉の奥の嘔気を引き起こす「咽頭後壁」に触れないようにしても、「舌根部」に沿って圧迫しつつ奥に進むのでやはり嘔吐反射が出て辛いのですが、経鼻の胃カメラはその反射を起こす部分を抑えずに進めるので楽だとのことです。
検査中に少しは喋ることもでき、人にはよりますが体感「幾分、あるいは、かなり」楽です。
経口と経鼻とどちらも経験して、結局は短時間で済みより良い性能の経口の胃カメラを選ばれる方もけっこうおられます。ポイントは人生初の胃カメラでまず経口を体験してもらい、翌年の2回目に細い経鼻を経験されると、後者のファンになって頂けるような。(年齢があがると嘔吐反射が減る、という事実もこれを手伝います)このあたりをうまく勘案して選択して頂き、胃カメラを忌避せず「大人の階段を登って」いただけたらと思います。
20歳での胃カメラ初体験:利尻島での思い出
ちなみに、小生は初・胃カメラは20歳の時でした・・・(大人の階段)
自治医科大学3年生だった夏休み、自治医大の先輩が勤務する北海道は利尻島の利尻島国保中央病院にユースホステルをめぐる旅行ついでに、2泊3日の病院見学に単身向かいました。
たしか歓迎会でウニ丼やホタテの刺身を腹いっぱい食べて感激したのが先だったと思います。
酔いつぶれて(吐いてはいない)、空いている病室で点滴を受け、そのまま眠った微かな記憶。
翌朝の朝食は食べられずにふわふわしていたら、「絶対よい経験になるから」と、経口の胃カメラが2日目の昼前に準備されてました。検査前のブスコパン筋注も勢いで初経験。
検査では自身が若いせいか約5~6分程の検査でずっと嘔吐反射が止まらず、何分が何時間にも感じられ大変な思いをしました。
今思い返せば、何て流れるような学生実習コース!
その経験が生きて現在、胃カメラ実施時には患者さんの嘔吐反射を極力起こさないよう数はこなせませんが、丁寧な挿入を心がけております。
利尻島国保中央病院におられた当時の西野徳之院長先生(現南東北病院)はじめ諸先輩方、その節はありがとうございました。
たいそう美味でした。その後に活きるいい経験でした。そしていい時代でした。
受けた恩は自分なりの方法で後輩世代に送って行きたいと考えます!
最新AI搭載の内視鏡システム導入
さて昨年の12月、ホームページの案内もあるように十数年ぶりに当院の内視鏡システムが一新されました。
今回のシステムはFUJIFILM MEDICALの最新AI搭載モデルです。
数名実施させていただいた感想では、画像が格段に美しく、はっきり見えるようになりました。
胃カメラを映し出すモニター上で、怪しい病変があると、音と画像でAIがリアルタイムに情報をくれます。
3バージョン目ということで、その精度も上がっているようで、術者には見逃しが減る安心感があります。
自分は実施できませんが、今枝医師、畑田医師が実施する大腸カメラでもその力が発揮されるとのこと。
大腸の検査が必要な場合、是非お勧めです。
経鼻胃カメラの太さ:身近な物で例えてみました
これまで患者さんに説明する際、経鼻胃カメラの太さは、参考として「赤鉛筆より細い」としておりました。しかしこの機会に調べてみると赤鉛筆は計8ミリ(筆者調べ)、実際のカメラは5.8ミリで大分乖離がありました。そこで新たに何に例えたらいいか身の回りの丸くて長い物を探しておりました。LANケーブルでもないし…、ラジオのアンテナ…、針金ハンガーでもないし…と。
ようやくいい物をさぐり当てました!
思いついたのは、「お正月用の祝箸(丸箸)」です。(筆者調べ;径4.5~5.5ミリ)
丸箸を同じように持ってみました。どうですかね。写真ではほぼ同じに見えないですか? これからは赤鉛筆と祝箸の中間、と説明しようと思います。新たに正月らしい物に思い至ったところ、おあとがよろしいようで。
こちら2024年に谷川岳で撮像した霧氷です。
